この記事を読むのに必要な時間は約 6 分です。
株価暴落で儲けている人がいることを知っていますか?
株には「買ってから売る」のではなく「売ってから買う」という取引方法もあります。
これを「信用売り」といい、売り買いの価格差で儲けることに使える他「株主優待をノーリスクで取得するクロス取引」にも使える便利な取引方法です。
目次
株主優待をノーリスクで取得できるクロス取引に使う信用売りとは?
株初心者にとっては株といえば
「株はまず買って売るもの」
→買った時より高くなっていれば儲かり、買った時より安くなっていれば損するもの
という認識があると思います。
ところが、実際には
「株を先に売り、後から買う」
→最初に売ったときより安くなっていれば儲かり、売ったときより高くなっていれば損する
というやり方もできます。
これを「信用売り(空売り)」といいます。
信用売りは他人から株を借りた株を売る
何故、「信用売り」では株を持っていない状態で売れるのかというと、他人(証券会社)の株を借りるからです。
なので「信用売り」した場合は必ず返さなくてはなりません。
イメージ図↓
この図ではエビフライ君が借りた株を売り、買い戻して借りていた株を返しています。
信用売りには貸株料が発生する
先ほどのエビフライ君の図ではシンプルにするために載せませんでしたが、信用売りをするには人(実際には証券会社)から株を借りるので「貸株料」が発生します。
例えば、SBI証券の貸株料の利率は以下の通り。
計算はこのようにします。
例えば、SBI証券の一般信用(短期)売り(貸株料3.90%)を使い、1株100円の株を100株この図のように信用売りし、次の日に決済した場合
貸株料は2日分なので、
100(円)×100(株)×3.90%÷365(3.90は年利なので1日あたりの利息を計算するために)×2(日)
=2.12円
となります。
「制度信用」と「一般信用」の違い
信用売りには「制度信用」と「一般信用」があります。
どちらの場合も信用売りをするには人(証券会社)から株を借りる必要があるので、信用売りをしたい人が増えすぎると証券会社は貸せる株不足になります。
不足分は「日本証券金融株式会社」から借りるのですが、日本証券金融株式会社も株不足になった場合は銀行等の機関投資家から株を借りて補填することになります。
当然銀行等の機関投資家から株を借りる場合でもお金がかかります。
この借りるのにかかったお金は日本証券金融株式会社が負担するわけではなく、実際に株を借りてる人達全員で割り勘して支払います。
この割り勘した金額を「逆日歩」といい「制度信用」の場合は「逆日歩」が発生したら支払わなくてはなりません。
一方、逆日歩が発生しない量までで締め切られるのが「一般信用」です。
「一般信用」は使える証券会社が少なく、株不足になった時点で信用売りが不可になってしまうかわりに逆日歩が発生しない分安全です。
信用売りの決済方法「買い返済」と「現渡し」の違い
信用売りの決済方法は「買い返済」と「現渡し」があり、どちらか好きな方法で決済できます。
信用売りの決済方法「買い返済」とは
「買い返済」は信用売りしたときに借りていた株を返済するために同じ株を買い戻す返済方法。(最初の図のエビフライ君の返済方法もこちら)
主に、売った時より株価が下がった時に買い戻すことで儲ける為に信用売りを使ったときに使う決済方法です。
信用売りの決済方法「現渡し」とは
一方、「現渡し」は手元に元々ある借りていたのと同じ株を渡す返済方法です。
主に、「現渡し」は「株主優待をノーリスクで取得するクロス取引」を目的に信用売りを使ったときに使う決済方法です。
スタイリッシュぼっち